近年、企業を取り巻くサステナビリティの課題は、環境・社会への配慮だけでなく、企業価値の向上や事業競争力の強化に直結する経営課題へと進化しています。現在では、サステナビリティは一部門の取り組みではなく、経営戦略、事業変革、人的資本、リスク管理、情報開示までを含む総合的な経営テーマとなっています。
こうした潮流の中で、多くの企業が求めているサステナビリティ・コンサルティングは、主に次の7つの分野に整理できます。
1. サステナビリティ経営戦略策定
企業理念(パーパス)、長期ビジョン、中期経営計画、マテリアリティ(重要課題)の策定を通じて、サステナビリティを経営戦略に組み込みます。社会課題への対応を企業価値向上につなげる戦略づくりを支援します。
2. 経済安全保障・サプライチェーン強靱化
地政学リスクの高まりを受け、サプライチェーンの見直し、重要物資・重要技術への対応、人権デューデリジェンス、BCP(事業継続計画)、リスクマネジメントなど、企業のレジリエンスを高めるための支援を行います。安定した事業継続を実現するための重要な分野です。
3. GX・気候変動・脱炭素経営
カーボンニュートラルやネットゼロに向けた戦略策定、温室効果ガス排出量(Scope1・2・3)の算定、移行計画、気候変動リスク分析、GX(グリーントランスフォーメーション)の推進などを支援します。環境対応を競争力へと転換することが目的です。
4. 人的資本・組織変革
人的資本経営、人材育成、組織改革、リーダーシップ開発、企業文化の醸成などを通じて、サステナビリティを推進できる組織づくりを支援します。制度だけではなく、人と組織の変革を実現します。
5. サステナビリティ情報開示・ESG評価対応
統合報告書やサステナビリティレポートの作成支援に加え、ISSB・SSBJ・CSRDなどの開示基準への対応、ESG評価機関への対応、非財務KPIの設計、第三者保証まで、企業の信頼性向上に必要な情報開示を支援します。
6. インパクト経営・企業価値向上
企業活動が社会・環境・財務に与える影響を可視化し、インパクトを経営に取り入れます。非財務価値を企業価値へ結び付ける指標設計や、インパクト測定・評価、価値創造ストーリーの構築などを支援します。
7. イノベーション・新規事業・共創
サステナビリティを新たな成長機会として捉え、新規事業の創出、オープンイノベーション、スタートアップとの連携、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブなど、次世代のビジネスモデル構築を支援します。持続可能性と収益性を両立する新たな価値創造を目指します。
サステナビリティは「守り」から「成長」の時代へ
かつてサステナビリティは、CSRやESG対応、法令遵守といった「守り」の取り組みとして位置付けられることが少なくありませんでした。しかし現在では、企業価値の向上、新規事業の創出、人材獲得、投資家との対話、そして長期的な競争力の源泉となる「成長戦略」の中核へと位置付けられています。
企業が持続的に成長していくためには、経営戦略、経済安全保障、GX、人的資本、情報開示、インパクト、イノベーションを一体的に推進し、サステナビリティを企業経営そのものへ組み込むことがますます重要になっています。
