BUSINESS FOR 2030は、米国国際ビジネス協議会(United States Council for International Business)が主体となって組織されている、国連経済社会理事会パートナーとして認められた、公式アクションネットワークです。

2030年開発アジェンダにおいて、民間セクターが持続可能な開発と人類の繁栄において中心的な役割であること実証し、それに対応するために必要な資金や技術力のギャップを埋めるためのパートナーとして機能することを目指しています。

現在54の企業と組織からなる218のイニシアチブや150か国以上でのイニシアチブを構成しており、169のターゲットのうち89(53%)における取り組みを進行中です。会員には国際商業会議所(ICC)やBusiness Call to Action(BCtA)などの大規模な国際機関がおり、政府系と民間系の両方の側面を持ち合わせているのが特徴でもあります。

同組織が運用するウェブサイトでは、国連および国家レベルでの公的部門と民間部門の間のより生産的なパートナーシップを促進することを目的とし、SDGsの目標を通じた持続可能な開発に関するビジネスの実施例や、フォローアップメカニズムにおける事例を紹介しています。

ウェブサイトはSDGsのゴール別、企業別から検索することが可能で、それらに関連した事業や活動を展開している例を誰でも閲覧することができます。主にアメリカ企業が掲載されていますが、幅広い分野にわたって200を超える取り組み事例が紹介されています。

その他にもブログのカテゴリーでは、最新のSDGsの動向や企業のSDGsに関連する取り組みを紹介しています。記事は、プロジェクトの背景、実施方法やスケージュール、さらにはどのようなインパクトが与えられるのかが分かりやすく記載されており、こちらも読みごたえがあります。

ウェブサイトに取り上げられている事例紹介の特徴としては、社会的インパクトに重点が置かれており、ビジネス上の利益の観点はあまり注目されていません。また具体的な施策のポイントというよりは、SDGsのそれぞれのゴールに関連する取り組みの全体概要や詳細が記載されています。その点ではこれからSDGsに取り組もうとしている企業にとっては、指南書というよりは辞書(データベース)の要素が強い構成となっています。