SDGsを使ったイノベーション創出
NTTドコモのCSRの活動は、もともとビジネスセクターの社会課題業界では非常に有名でした。
東洋経済新聞社が実施している
では2年連続で1位を獲得しています。SDGsについても当然積極的で、様々な角度から隙のない取り組みを進めています。
参考:ドコモとSDGs
NTTドコモによるSDGsの取り組みの特に優れている点は、SDGsと事業を直結させている点です。
多くの企業がSDGsの経営やCSRへの取り込み及び社内浸透には積極的な一方で、なかなか事業には入っていけていないのが現状です。そのような中、NTTドコモは一早く新規事業創出の取り組みの中核にSDGsを吸えました。
その背景には、総務省による携帯電話料金引き下げ圧力等により、NTTドコモは携帯電話事業の一本足打法から、独自の法人・個人へのネットワークを活かしたビジネスの新規創出をベースに事業の多角化を経営方針として掲げていることがあります。
その新たな経営戦略の中で、SDGsは中心となる柱の一つとして位置づけられました。
2017年に策定された中期計画である「beyond宣言」の中では、
2020年までに社会課題解決型ビジネスを100個産み出す
ことを目標に掲げました。そして、現状、目標達成に向けてモバイル牛恩計やICTブイといった社会課題解決型の新規商品を立て続けに世に送り出しています。
また、試験的な実用化の始まった「5G」では、2,000社を超える企業とともに、ドコモ5Gオープンパートナープログラムを展開していますが、この中で産まれる案件の多くがSDGsを中心とした社会課題解決を目指しています。
更に、5GだけではなくIoT分野全般において、IoT×5G×SDGsパートナー協創プロジェクトを立ち上げ、 富士通等のパートナーとともに具体的なSDGsビジネスの創出に取り組んでいます。
2018年からは、社内でのSDGsを起点とした新規事業創出力を高めるための研修及びアイデアコンテスト等を開催しています。
SDGs開始年以降、SDGsの達成に貢献する新規事業をこれだけの数だけ産み出した例は日本にはありません。SDGsを使って実際に新規事業を数多く立ち上げており、かつそれらを経営革新の一環として行っているという意味において、NTTドコモの取り組みは、今後SDGsに取り組む企業にとって学ぶべき点が多々ある企業のSDGs実践の先進事例であるといえます。
SDGsアントレプレナーズは日本企業が世界のSDGsトップランナーとなっていくことを支援するというミッションの下、こうしたNTTドコモの取り組みに対して社会課題からの新規ビジネス創出を軸とした支援を行っています。