SDGsや社会課題と経営との一体化

MUFGは世界を代表する金融グループの一つとして、SDGsやサステナビリティの国際的な動きに機敏に適応し、グループ全体として、また、傘下の三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガンスタンレー証券の各企業において方針の策定と取り組みを行っています。

2020年5月の日経SDGsフォーラムでの亀沢グループCEOの発表では、MUFGは、持続可能な社会と環境は自社の持続的成長の前提であるとの考えの下、社会課題の解決とMUFGの経営戦略を一体と捉えた事業運営を行うことを宣言しています。

こうした基本姿勢の下、MUFGは持続可能な社会に向かう世界の動きに対して、優先的に取り組む環境・社会課題を設定しています。 これらは、SDGsを中心としたグローバルと日本との両方の課題を俯瞰した上で、社会からの期待と自社の事業領域との親和性を考慮して絞り込まれました。 具体的には、以下の7つの項目になります。(詳細はウェブサイトを参照:https://www.mufg.jp/csr/society/index.html

  1. 少子高齢化
  2. 産業育成と雇用創出
  3. 社会インフラ整備・まちづくり
  4. 地球温暖化・気候変動
  5. 金融イノベーション
  6. 働き方改革
  7. 複数領域にまたがる環境・社会問題

これら7つの優先課題の解決に資する戦略は、事業本部の戦略に組み入れられ、施策として推進されています。 例えば、①少子・高齢化では、「資産形成・承継サポートや投資教育への取り組み」、④地球温暖化・気候変動では、「再生可能エネルギー領域での取り組み強化」、などを具体的な戦略とファイナンスを通じた取り組みに落とし込んでいます。

サステナブル・ファイナンスへの取り組み

MUFGは、2019年5月からサステナブルファイナンスの数値目標を設定しています。環境分野向けに8兆円、社会分野向けに12兆円、合わせて2030年度までに累計20兆円のサステナブルファイナンスの実行をめざしています。2019年度の実績は3.7兆円と順調に推移しています。

環境分野では再生可能エネルギーやグリーンビルディングなどの事業を対象とし、社会分野ではスタートアップ企業の育成、雇用の創出や貧困の改善に資する事業などを対象としています。 再生可能エネルギーファイナンスでは、太陽光・水力・風力・地熱発電などのプロジェクトファイナンスのアレンジや融資を通じて、世界の再生可能エネルギーの普及に取り組んでいます。

MUFGのファイナンスアレンジ実績は世界トップレベルを維持しています。 また、MUFGは、2016年以降、資本市場を通じて持続可能な環境・社会の実現に貢献すべく、グリーンボンドを継続的に発行しています。2019年度までに合計6回、約2,900億円を発行し、同一の発行体としては本邦で最多・最大です。2019年10月以降、グリーン分野だけでなく、ソーシャル分野のプロジェクトも対象としたフレームワークを策定しました。 2020年5月には新型コロナウイルス関連にも対応出来るようになりました。

SDGsアントレプレナーズは日本企業が世界のSDGsトップランナーとなっていくことを支援するというミッションの下、こうしたMUFGの取り組みに対して戦略策定及び組織能力向上を軸とした支援を行っています。