SDGsによる社員、投資家、顧客、事業パートナー等への共感拡大

日本におけるSDGsを良く知る人々の間では、住友化学は初期のSDGs普及のトップランナーとしてとても有名です。

住友化学株式会社は、 工場の虫除けの網戸として使われていた技術を応用し、

マラリア感染予防のための防虫剤処理蚊帳 「オリセット®ネット」

を開発したことで、SDGsが始まる前から世界の社会課題に取り組む企業として注目されていました。

2001年に世界保健機関(WHO)がそのマラリア感染防止効果を正式に認め、使用を推奨したことから、国際機関や政府を中心に導入が進み、日本発の社会課題解決型ビジネスの目玉商品となりました。

そうした背景のもと、2016年にSDGsが開始された際には、いち早くそれを取り入れる全社的な動きを開始しました。 社長と経営陣が率先してSDGsを全社員に向けてマンガなどのユニークな手法も交えて発信し、全社的な取り組みを勧めました。

また、

Sumika Sustainable Solutions(SSS)

という取り組みにより、 サステナブル(持続可能)な社会の実現に向けた課題に対し、技術を基盤とした新しい価値、「ソリューション」を社内で認定しました。これにより、本業とSDGsとの強い関連性を持たせています。

また、国内外の全ての社員が自らSDGsへのコミットメントを投稿できる

サステナブルツリー

という仕組みをつくり、SDGsの社内認知度を飛躍的に高めました。 この取り組みでは、2016年6月から10月の100日間の投稿募集期間中に、世界中のグループ社員から6,000件を超えるSDGs17ゴール全てに関する投稿が集まりました。

こうした本業と社内浸透の両輪の活動により、社会課題解決型ビジネスを行う企業としての社員一人一人のアイデンティティを育て、模倣困難なソフト面の経営資源となる共有価値観の醸成を行っています。

こうして培われた社会的価値を産み出す企業としての行動原理の浸透により、社内外の人材、顧客、投資家、事業パートナー等への共感を呼び、企業の成長と事業の拡大の土台を支える強みになっています。

住友化学は以前からUNDPやJICAの民間連携事業に関わっており、以前から国連や日本政府内でも広く知られていました。外務省がSDGsに取り組む企業を表彰する制度を作った初年度である2017年の第一回ジャパンSDGsアワードでは、「副本部長賞」を受賞しています。

受賞理由は以下のように評価されています。

◆ MDGsから継続してマラリア対策に統合的に取り組んできた経験を踏まえ、SDGsの達成に 向けては、全事業を通じて全社員で取組む考え。そのため,トップの強いリーダーシップ の下、2016年から「Sumika Sustainable Solutions(SSS)」と、「サステナブルツリー」を開始。

◆「SSS」では,環境面からSDGsに貢献する製品・技術(現在34製品・技術)を認定,売上高とし て達成目標を掲げて,実効的にSDGsに貢献。「サステナブルツリー」では,「SSS」と連携 しつつ,社員のための専用ウェブを通じて,SDGsの正しい理解と主体的な取組を促進。

◆ 「オリセット®ネット」事業を通じて,感染症対策のみならず,雇用,教育,ジェンダー等幅広 い分野において,経済・社会・環境の統合的向上に貢献。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/award1_6.pdf