国連総会で合意されたSDGsの原典の和訳版です。

SDGsを語る、あるいは取り組もうと考える方は、理解するしないに関わらず、一度は絶対に目を通しておかなければならない文書ではないでしょうか。

なぜなら、「SDGsとは何なのか?」と問われた際、それは、この外交文書のことを指すからです。

よく勘違いされますが、SDGsというのは、SDGsのロゴに書いてあるスローガンのことではありません。

例えば、ゴール1には「貧困をなくそう」と書いてあります。

しかし、これはオリジナルのSDGsを国連の依頼を受けたスウェーデン出身のヤーコブ・トロールベック氏さんという米国デザイナーが短い英語で表現をし、それを日本の国連広報センターと博報堂が「いい感じ」に日本語訳したものに過ぎません。

では、”オリジナルのSDGs”というのはどこにあるのでしょうか?

それがこの、『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ』という外交文書なのです。

世界中の外交官が交渉を続けた上に出来上がった血と汗の結晶ですが、日本語版でたったの36ページですので、割とさらっと読むことができます。

SDGsというと17個のゴールと169個のターゲットだけだと思いがちですが、ここには、それ以外に様々な要素が示されています。

例えば、日本国憲法などと同じように、SDGsには「前文」があり、そこには”SDGsの基本理念”がふんだんに盛り込まれています。また、有名な「誰一人取り残さない」という基本ルールや、国際社会によるフォローアップの仕組みなども書かれています。

なお、日本語は国連公用語ではありませんので、日本語バージョンは「翻訳版」であり、厳密に言うとオリジナル文書ではありません。純粋なオリジナル文書は、英語(イギリス式)、フランス語、ロシア語、中国語(普通話・簡体字)、スペイン語、アラビア語の6バージョンということになります。

是非一度、現物を見てみてください。

発行元:国際連合事務局