パーソナリティ:弊社代表理事 青柳仁士 / フリーアナウンサー 魚住りえ

ゲスト:東急株式会社 サステナビリティ推進グループ統括部長 山成敏彰さん

1.オープニング・トーク

(魚住)

今日はバレンタインということで、自分用にもプレゼント用にもチョコレートを用意するのを楽しみにしているのですが、よく利用するのが駅ビルの中のテナントです。電車を利用して、電車を降りたついでにぐるっと見て回って、おいしそうなチョコレートを選んでいます。

(青柳)

最近の駅ビルは本当に便利ですよね。東京駅など、まるで一つの街のようです。日本は駅ビルが発展した国で、駅ビルが住むエリアの基準のひとつになったりしています。これはSDGsのゴール11の『住み続けられるまちづくりを』に関連していて、いいまちをつくる際に電車などのインフラの観点から見るのはとても重要でして、今日はその第一人者的な企業の方にゲストに来ていただき、お話を伺おうと思います。

2.サステナフォーカス

(青柳)

本日のゲストは、東急株式会社 サステナビリティ推進グループ統括部長 山成敏彰さんです。本日はよろしくお願いいたします。

(魚住)

東急株式会社は、交通や不動産、ホテル、サービスなどの事業を展開する東急グループの中核企業で、まちづくりを事業の根幹において、日々の生活に密着した事業を展開しています。渋谷などの大型開発事業を推進するとともに、環境にやさしいまちづくりや沿線の活性化に努め、次世代につながる街づくりを推進しています。

東急さんというと、最近SDGsラッピングをした電車をよく見かけます。

(山成)

もともとは阪急阪神ホールディングスさんが始めていたのですが、東日本でもぜひ走らせましょうとお声がけいただき、昨年の9月に開始いたしました。各方面で大変反響をいただいています。

(青柳)

東急が取り組まれているのはSDGsのゴール11の『住み続けられるまちづくりを』だと思うのですが、目指しているのはどのようなまちづくりでしょうか。

(山成)

私共は電車を主業としており、ゴール11のなかにある安定的に利用できる交通を提供するというのはもちろんですが、暮らしている人々が楽しく生き生きと暮らせるまちづくりを目指しています。特に東急の特徴であるのが沿線開発で、単に電車を引くというだけでなく、そこに住む人々の移動を伴う生活だけではなくに暮らしに役立つサービスなど全般的にカバーすることを目指しています。

(青柳)

サスティナブルなまちづくりをされている東急ですが、課題などはあるのでしょうか。

(山成)

開発して終わりではなく、新たに出てくる課題に対処することが重要であると思っています。そのためには自社だけではなく行政やそこに住む人々などと一緒に解決をしなければいけないと思っています。その中でたまプラーザなど、次世代郊外まちづくりを掲げるエリアでは、官民一体となって課題を解決できるよう取り組んでいます。その最新の事例では、南町田駅周辺を公園を中心とした人々の集まるまちを目指して町田市と協業しています。

(青柳)

まちの活性化やまちづくりそのものを東急さんが担っているような感じですね。またその中で企業として成長し、さらなる事業の拡大のために、収益の面はどのように確保しているのでしょうか。

(山成)

人が集まるということはその地域にポテンシャルがあり、さらに分かりやすく言うと人気があるということです。人気があればそこに人は集まりますし、そこに来るために電車を使ってもらうのはもちろん、アパートの家賃や商業施設のテナントも売り上げにつながります。この売り上げをさらに地域に還元するという循環づくりを東急は昔から取り組んできており、これを次世代にもつなげていくことがさらなる東急の収入につながると思っています。

(青柳)

日本でのまちづくりのノウハウを生かして、現在海外でもまちづくりの事業を展開されているそうですが、どのようなことをされているのでしょうか。

(山成)

現在ベトナムでまちをつくるプロジェクトを進行しています。首都のホーチミン市に人口が集中し、それを分散させる目的で郊外によりよいまちをつくろうとしています。とくにベトナムはバイク社会で、事故も多いのですが、東急の強みである運輸事業として路線バスを定時に走らせることで、渋滞の解消や交通事故の減少も目指しています。

(青柳)

まさに国内外で『住み続けられるまちづくり』を実践している東急さんですが、SDGsのための取り組みに対し、どのようなビジョンを描いていますか。

(山成)

日本においては少子高齢化に向き合うこともそうですが、コロナ禍において新しいビジネスモデルに対応することも重要であると考えています。人々は移動を伴わない行動に変わってきているなかで、我々企業もサステナブルでないと、まち自体も廃れていってしまいます。アイデアを模索しながら、サービスを進化させていきたいと考えています。

3.クロージング・トーク

(魚住)

青柳さん、本を出版されたということで、ご紹介いただけますでしょうか。

(青柳)

翔泳社さんから、『小さな会社のSDGs実践の教科書』という本を出版いたしました。国連を退職後、私は民間企業にSDGsを普及させることを目指して活動してきました。日本の上場企業の9割がSDGsの検討や取り組みを始めており、これは素晴らしいことなのですが、一方で企業の数にして99%、従業員の数だとで7割を占める中小企業はそもそも認知しているのが2割程度となっています。中小企業がSDGsに取り組めるかどうかが、日本全体を挙げて持続可能な世界を作れるかどうかのブレイクポイントだと思っています。

今までのゲストに来ていただいた企業様の中にも経営が厳しいからSDGsに取り組んだ、というお話がありましたが、中小企業がどうやったらSDGsを通して会社の収益を確保できるのか、ノウハウをまとめた本になっています。SGDsに少しでも関心を持っている、自分の企業をより一歩成長させたいと考えていらっしゃる方にぜひ読んでいただければと思います。

注:放送内容の完全な書き起こしではなく、必要に応じて要約や加筆・修正を行っています。また、ゲストの敬称は省略させていただいています。


「SDGsティーチャー」では、SDGsに関連する取り組みを行っている企業のキーパーソンに、SGDsを実践したい企業や人々の今後の参考になるお話をお伺いしています。

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