ゲスト: クリーンネクスト 代表 西山貴代さん
パーソナリティ:弊社代表パートナー 吉野 賢哉 / フリーアナウンサー 魚住りえ

サステナフォーカス

SDGsに取り組んでいる企業のトップやSDGsのキーパーソンにお話を伺うサステナフォーカス、今回のゲストは、クリーンネクスト代表の西山貴代さんです。

西山さんが代表を務めるクリーンネクストは、ホテルに特化した清掃とそのコンサルティングを担う会社です。西山さんは、大学卒業後、国内大手通信企業、出版社などで働きながら、ホテル清掃の仕事に13年間従事。大手ホテル主催の技能コンクールで2年連続受賞するなど清掃のプロです。ホテル清掃に関する様々な問題を、自らが持つ経験とスキル、掛け合わせの提案で解決したいとの思いから2017年に、起業されました。

吉野:西山さんは大学を卒業して働きながら副業としてホテル清掃の仕事をした経験をもとに事業を立ち上げられたということですが、ホテル清掃のどんなところに魅力を感じられたのでしょうか?

西山:はい、私は小学校の時にドラマで見た客室清掃の方の華麗なベッドメイキングに魅了をされて、是非この仕事をやってみたいな、という憧れを持っていました。

魚住:確かにホテルに泊まると、シワ一つない真っ白なシーツがピシーッとなっていますよね。

西山:はい、最近はデュベタイプというお布団タイプのベッドが増えましたね。昔はスプレッドというお布団の上にカバーを置くタイプが多かったんですが、今はおうちの羽毛布団と同じような形が増えてきたことによって、ふくらみや見た目を作るのがとても難しくなってきています。いかにシワ一つないかもそうですが、空気が入ってきれいに見えるかというところが難しいところであり、プロの意識の持ちどころかと思っています。ベッドは清掃の中でも一番やりがいを感じるところですし、芸術的要素がありますので、お掃除をしてきれいにできると惚れ惚れしてしまいます。

魚住:西山さんは、もともと起業や独立を目指していたのでしょうか?

西山:いえいえ、私が大学生のころは堀江さんとか起業というと男性ですごくリーダーシップを持って前に進んでいくような方というイメージでしたので、起業なんてとてもとても考えていなかったのですが、女性で個人事業主として起業して仕事をされている方との出会いがあって、法人として何百人も雇ってということではなく、一人で独立して働くという新しい働き方があるんだなというのと、私にもその道が開けていて、やれるチャンスがある、ということが分かって初めて起業を目指しました。

吉野:では、改めて、クリーンネクストの具体的な事業内容を教えてください。

西山:はい、大きく3つの事業があります。一つは、現場のコンサルティングで、現場で清掃の品質をチェックします。二つ目が人材育成です。スタッフを育てる、スキルをあげる、などです。そして、三つめが業務マニュアルの作成です。

魚住:コンサルティングというのは具体的にどのようなことをされるのでしょうか?

西山:清掃スタッフがお掃除をした後に客室に入って私が作ったオリジナルのチェックリストを元に、お部屋の隅から隅まで見ます。例えば、ホコリがないか、髪の毛が落ちていないか、きちんと必要なものが揃えられているか、前泊者の気配がないかなどを見ます。

魚住:前泊者の気配ですか?

西山:はい、においや空気とかですね。物だけではなく、見えないところまでゼロに戻して、一番最初のお客様を迎える形になっているかというのをチェックするのが、現場のコンサルティングの最初のステップです。そこからフィードバックをして、できていないところを伝えて、どうしたらできるようになるか、ということで日々の清掃の手順を見直したり、いかにクレームを出さないか、快適な空間で過ごして頂くための清掃ができるかどうかをご提案させて頂きます。

吉野:特に見落とし易いポイントというのはありますか?

西山:やはり髪の毛ですね。意外とバスルームの壁とか天井についてる場合があります。あとは前の方がお風呂を使った後の滴ですね。天井に付いたものをきれいに拭き取れていなくて痕がなってしまっているとか。あとは、ベッドの下にホコリやスリッパとかですね。

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